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●19990926 電動自転車のバッテリ交換
【経緯】 オーディーの体重は65Kgであるが、オーディーの母親(以下、オーディーママと記述)は 推定85kgと軽くはない。 オーディーママの居住地は丘の上にあり、日用雑貨や食料品は丘を下ったスーパーに 買いに行くわけだ。 そんなオーディーママに必要不可欠なのは電動アシスト自転車であり、丘の上までの帰り道、 約5%の坂道を登っていくのである。 彼女は免許を所持していないため、この自転車以外、原動機付きの乗り物で公道を走る ことは出来ないのだ。
そしてある日、オーディーママから 充電しても帰りの坂道を登り切らないので見てくれとの 連絡があり、調べてみることにした。
この自転車のバッテリはニッカド電池であるため、メモリ効果によって実質容量が減少したのではと 思ったが、オーディーは以前に『使い切ってから充電しろ』と言っておいた。 その運用法は守られていた為、メモリ効果による容量減少によるものではなく、寿命であると確信した。 このバッテリは2年ぐらい経過していた。 2日に1回の割合で充電を繰り返していたため、充放電回数は300回前後と思われる。
【問題点】 そこでオーディーママにスペアバッテリ(実売25,000円)を購入するようにアドバイスしたが、 『高い。もっと安く出来ないか』と言ってきた。財布のヒモが堅いベテラン主婦を納得させるには 更に労力がかかる。 仕方ないので中身のセルだけ交換する方法を考えた。 【調査】 バッテリボックスをバラすとコレが出てきた。 単1と似たようなサイズのニッカドセルが20本直列接続されている。容量は5000mAH。 これと同じスペックのセルをアキバに行って探したが、なんと1本2000円もするではないか! 全部で4万円...これじゃぁ、純正を買った方が安い。
【改造】 コレを使った。 そう。ラジコン用のバッテリーだ。6セルパック*3本と、単セル2個で合計20セル。 全部で13,000円ぐらいだった。 容量は2000mAHということで純正の半分以下となってしまう。 オーディーママに聞いてみたところ、毎日充電するという運用でもよいとのコトであるので、 これでも多分大丈夫だろう。 寿命は半分になるが投資額は抑えられる。
放電電流については大丈夫だろうか? 電動自転車のモータは最大230W出力で、悪く見積もって効率70%だとすると、電流は最大13Aだ。 ラジコン用のバッテリは連続15A流しても大丈夫なので良しととする。
早速中身を交換する。
単セルは、端子に直接ハンダ付けを行った。 バッテリがイカれるといけないので、ハンダ付けは短時間に且つコテを離したら素早く水を染み込ませた ティッシュで冷やす。 セル温度測定用のサーミスタはバッテリに密着させておいた。 当然サイズが小さいので隙間には新聞紙を詰めておいた。1年持てばよいのだ。
【運用開始】 少しの距離を走ってみたが、特に問題はない。というか、これまで乗っていた訳ではないので いいのか悪いのかよく分からない。 オーディーママのコメントでは、 『力が良くなった。坂は上りきるが、2回は持たない。』 とのことで、ほぼ予想通りの結果となった。オーディーママはこれで満足しているようだ。
それにしても、バッテリのスペック上ではうまくいくと分かっていても、 こんな小さなバッテリーであの体をもち上げることが出来るのだから感心させられてしまった次第。 (オーディーママも当初信用していなかったし。) |