● 20060417 Thinkpad T60p(2007-93J)
Thinkpad T60p(2007-93J)を買いました。
これまでお気に入りのA31pを3年半使い込んできましたが、連日の激務のせいか画面にノイズが入るようになってしまい、更新することにしました。
次の理由でまたもやThinkPadです。
・HDDが2基搭載可能であること
・振動や衝撃からHDDの保護が可能であること
・広視野角のUXGAディスプレイが搭載されていること
・保守マニュアルやパーツが容易に入手でき、DIYで修理可能なこと
・キーボードが7列で、撓みが少ないこと
・デュアルコアCPUを搭載していること
部材調達の遅れとかで納入まで結構時間が掛かりました。2月の下旬に注文して、3月25日納品なので1ヶ月強です。
固いとのウワサですが、本当に固いです。
A31pと比べるとだいぶ薄いですが、密度が高く重く感じます。
バッテリが飛び出ている分、上から見た面積はA31pより広く、意外に大柄。不格好です。
液晶裏面は艶消しな塗装がされていて高級感があり、それ以外の部分はざらっとした梨地のプラスチックです。
このUXGAの15インチはFlexView(FFS)で、A31pと同様に視野角が広いのが特長です。
しかしながらA31pと比べ次の点が気になります。
・真正面+−3度程度がやけに明るい。
・正面右上/左上/右下/左下の、斜め方向から見た時の色味の変化が強い。
・グレア度が低く写り込みが多め。
スペックを飾るには十分と思いますが、A31pより疲れやすいです。
フツーのノートPCの液晶に比べたらだいぶマシなのかもしれません。
ちなみにA31p(IPS)の黄色みがかった色は改善されています。
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FlexViewその1 |
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FlexViewその2(拡大画像有) |
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FlexViewその3(拡大画像有) |
7200rpmですので、ノート用としてはまあ満足いくレベルです。
HDDプロテクション機能が付いていますので安心感があります。
私は光学ドライブベイをはずして、そこに同じ7200rpmのHDDを入れて使っています。
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ベイ内蔵HDD |
Core DUO、素晴らしいパフォーマンスを見せつけてくれます。
VC++プロジェクトのビルド(コンパイル/リンク)速度の比較です。
A31p P4-M@1.7G 362秒(CPU使用率約100%)
T60p T2600@2.16G 134秒(CPU使用率約50%)
T60p はコンパイル中でも普通にVMWareを動かすことができ、コンパイルは余り遅くなりません。
(VMWareの仮想ディスクは別の物理ドライブを使用しています)
重いWindowsXPも快適に動きます。感覚としてはPen2@400でWin98を動かしている感覚でしょうか。
VGAとLANが本体左側です。私は普段、セカンドモニタと有線LANを接続しているので、本体の左側にはなにも置けません。
ドックを買いなさい、ということでしょうか。
USBは左に1つ、右に2つです。
パラレルポート、シリアルポートは削除されています。
剛性があり、全体的にA31pよりフカツキません。
特に、ベイがある右側の部分のフカツキはほとんどなく、Thinkpad Rollcageのおかげではないでしょうか。
逆に左側は若干フカツキがあります。A31pと同じレベルです。
(とは言え、以前所有していたTP600までのレベルには達していませんが)
私自身は、そんなに バチバチたたく方ではないのですが、この固い打鍵感は好印象です。
ファンクションキー等が黒になりました。見た目安っぽいです。
今回のTシリーズから、Windowsキーとアプリケーションキーが追加されました。
個人的には邪魔な存在なので、レジストリをいじって別のキーに割り当てています。
このマシンを買ってから気づいたのですが、パームレストに傾斜がない為若干打ちづらく感じます。
A31pはパームレストが緩やかなカーブで傾斜していて、これが意外に打ちやすいのです。
また、A31pのパームレストはT60pに比べてかなり頑丈で手のひらで押してもビクともしません。
うまく使いこなせませんのでディセーブルにしています(笑)
使いはじめの時、トラックポイントを使うとマウスカーソルが変にドリフトして故障かなと思いました。
実は、トラックポイントの操作時に右手親指の腹がタッチパッドに触れていたため、マウスカーソルが動いていました。
充電開始/終止ポイントが設定可能で、バッテリの寿命を延ばすことが可能になりました。
デスクでの使用がメインな人向けに配慮された機能だと思います。
「持ち」についてですが、メモリとHDDの増設で消費電力が増えている為、4時間弱ってところでしょうか。
90Wの割には小さ目です。
しかし、DCのケーブルは太くなり固く、取り回ししづらくなりました。
その太いケーブルですが、信号線が付加されて3線式に変わっています。従来の16Vアダプタは使用できません。
ケーブルを束ねるマジックテープや、プラグが灰色になりました。
CPUは1GHzで動作していることが多いですが、その時のファン音は非常に静かです。
この1GHz時には、かなり電力消費が抑えられているようです。
ただし、CPU&GPUをフルに廻すと、熱がかなり出てきます。A31pより出ます。
パームレスト下には発熱するDIMM、HDD、無線LAN?カードが配置されています。
そのため気温が高い時は、パームレストが熱くなり、親指の腹が汗ばんでしまいます。
A31pでは、パームレスト下はバッテリになっていて、熱を持つことがなく、こちらの方が断然快適なタイピングが出来ます。
PSが12、VSが5で、シェーダ数はMobility X1600相当ですが、X1600よりクロックが低く抑えられています。
ATIToolを使ってX1600並にコアクロックを上げてみようとしましたが、475MHzまでは上がりません。
最新の3Dゲームはどうなのかわかりませんが、昔のゲームMicrosoft Motocross Madness2はかなりスムーズです。
あと、3Dマイホームデザイナ2006をOpenGLモードで立体化すると、異常終了してしまいます。DirectXモードはOKです。
3キロ近くありますので、携帯は微妙な線です。ちなみに私はACアダプタも一緒に携帯しています。
4年前に登場したA31pと比較して、テクノロジーの進化を感じたところはCore DUOのパフォーマンスです。
Pen4-Mに比べて圧倒的とも言えるCPUパワーには感動しました。
その他はというと、それほどでも...というのが本音です。
逆に期待しながら残念だったのは、液晶があまり進化していないことです。輝度を抜きにしても、据え置きのIPSの液晶モニターのレベルにはまだまだ程遠いです。
5万円高くても良いから、液晶を据え置きモニター位の性能にしてくれればと思うところです。
Windowsキーとタッチパッドの装備の点ですが、タッチパッドは切っておけばよいのですが、よく使う左CtrlとAltキーに位置するWindowsキーは私にとっては邪魔な存在です。
バッテリ、メモリ、HDDの搭載位置については、A31pのようにバッテリが手前で、メモリとHDDは手のそばに無い方が良いと思います。
パームレストやキーボードが熱くなるのは不快なものです。
タイピングしている時は、CPUが低稼働で発熱が少ない、というような使い方をするユーザが多いのでしょうけど、
私のように、裏でしょっちゅう重い処理を動かす人にはこれからの季節は我慢を強いられそうです。
しかしながら、ThinkPad Rollcageの装備や高TDPのCPU&GPUの装備などについては、A4スリムノートというサイズ的な制約の中で、非常に高度なエンジニアリングを投入して作られたマシンであることには間違いありません。
Thinkpad T60p 2007-93J 200793J Core DUO
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