フォークのOHネタが続いているが
2018式のRM-Z450を最近入手した為、買った状態のまま乗らずに一通りバラしてどんな状態かチェックしている。
他所の人が乗ったマシンだから、どんな状態か全くもって分からないため、何処が減って何処がまだ大丈夫かという判断をするのである。
ちなみにこのマシンで何処を走るのかと言えば主に勝沼である。濡れると難易度が一気に上がる非常に楽しいコースだ。
重くて低速トルクの薄い4ストモトクロッサーでどの位走れるの早く確認してみたい所だ。
元旦早々、フォークをオーバーホールしてみた。
外観チェックそしてインナーチューブに傷
アウターチューブにはアルマイトが剥がれる位の無数の傷が入っており、かなり高速で砂や小石が当たった様に見受けられる。
このような状態であるから、インナーチューブにも小キズが沢山ついていた。
大きいもので0.3mm位のが1箇所、他は小さいのが沢山ついている。
このような状態でオイル漏れは無かった事が意外だ。
インナーチューブは高価であるが廃番になると更に高価な再メッキをするしかない。今は様子を見て現状のまま使うことにした。
パーツ類
フォークオーバーホールに必要なパーツは主にシール類、ブッシュ類、Oリングである。
この他必要なものは油脂(フォークオイル、グリース)となる。
今回は以下の様に一通り揃えたがOリングはセンターボルトの部分のみ用意した。
再利用
整備書によると、シールやブッシュ、Oリングは無条件に新品交換と指定されているが、使えるものは再利用したい。
スライドブッシュやガイドブッシュはコーテングが剥がれていないというか新品と同じような状態であったため再利用することにした。
ダストシールも何となくであるがそれほど傷んでいない様子であったので再利用。
オイルシールは再利用してオイルが漏れたら面倒なことになるので再利用しない。
ダンパーのオイル量
このフォークはカートリッジ式であるが、そのカートリッジ部分はダンパーになっていて中のオイルはカートリッジの外のオイルと殆ど混ざらない構造になっている。カートリッジ内に規定量のオイルを入れたら、油面での調整はしない。
ここで注意しなければならないのは、規定量は253mlとなっているが、これは各パーツが乾燥状態の値であるようである。
ダンパーユニット内に残留オイルがある場合はその量を減らさないと、コンプレッションダンパユニット(黒い蓋)のネジが閉められない。いくら力を入れて縮めてもネジの部分に到達しないのである。
この場合はダンパーロッド縮めてオイルを少し排出する。
最後の作業
最後はセンターボルトを締めて、アウターチューブオイルチャンバーにオイルを入れる。
このフォークのセンターボルトにはシムは付いておらず単なる調整用スクリューのみとなっている。
前出のダンパーとこのアウターチューブオイルチャンバーにはMOTOREXの2.5Wを入れた。
指定ではSHOWAのSS-19であるが、MOTOREXは粘度がほぼ同じで安い。