●20021202 往年のデジタル表示器がよみがえる
仕事がクソ忙しいっていうのにこんな物を作っちまった。(笑)
時計なのだが、表示デバイスにニキシー管を使っている。 こいつは、タマの中に0〜9の数字の形をした陰極が前後方向に並んでいて、数字が変わると表示位置が前後に移動する。 私が小学生の頃、古いピンボールマシンやタクシーメータで見た記憶があるが、LEDやVFDに駆逐され、今となっては入手はやや難である。 某海外サイトでは、品揃えが豊富で良いのだが、ちょっとお高くて貧乏な私には買えない。 ケースは、CD-Rケースを利用した。ちょうど処分に困っていたところである。
本当は、こちらの製作記事のように、基板ムキ出しにしようかと思ったが、180ボルト電撃の危険があるので一応カバーすることにしたのだ。 基板がハミ出ているのは、ご愛敬。
このタマを点けるには、140V程度の直流電源が必要である。 140V程度の直流を作るには、商用電源を整流&平滑すれば簡単なのだが、ちょっと危険。 そこで、現代風に高速スイッチングによるDC-DCコンバータを準備した。 実際には、MAXIM社のMAX773とMOS-FETとインダクタで組んだが、MAX770,1,2が入手できればその方が良いだろう。 スイッチング周波数が可聴域外なので動作中は無音。しかも安定化出力である。 コスト的にはよろしくない。 (20021210)
計時はPIC16F84で行う。タイマ割り込みを利用して時間をカウントする。 PIC16F84はI/Oの本数が少なく、ニキシ管を直接的に制御することができない。 そこで、16F84で表示用のシリアルデータを生成し、ラッチ付きのシフトレジスタ74595に転送する。 74595は、各ニキシ管各セグメントの表示データを保持し、その値を出力トランジスタ群のベースに与える。 出力トランジスタは高圧を操作するため、VCBO=300V程度のものを使用しなければならない。 2SC2551あたりでも良いが、MPSA44の方が安かったのでそれを利用した。 今回の回路はスタティック点灯方式であるが、ここで使用したニキシ管(LD-955A)はパルス点灯を前提としたものらしい。 次の工作では、ダイナミック点灯で攻略することにする。
次回はパソコン制御のニキシ管金額表示装置、レトロチックカスタマーディスプレイを紹介する予定です。 いわゆるレジの金額表示部分ですが、PCを利用したレジシステムへの接続を想定しています。 |